トレーディングカードショップを開業するにあたって、「古物商許可は本当に必要なのか」「どこに申請すればいいのか」「何日かかるのか」と迷う方は少なくありません。手続きを後回しにして無許可で買取を始めてしまうケースも散見されますが、これは法律違反です。
この記事では、カードショップ開業前・開業直後のオーナーを対象に、古物商許可の要否から申請手順・必要書類・費用・古物台帳の管理方法まで、実務ベースで解説します。お住まいの都道府県によって細部が異なる場合がありますので、最終確認は管轄警察署にお問い合わせください。
カードショップに古物商許可は必要か?
古物商許可は、古物営業法(昭和24年法律第108号)に基づく許可制度です。「古物」とは一度使用された物品、または新品であっても消費者から購入した物品のことを指し、これを売買・交換・レンタルする営業を行う場合に都道府県公安委員会の許可が必要です。
トレーディングカードは、古物の分類上「道具類」に該当します(古物営業法施行規則 別表第2)。使用済みカードや他者から購入したカードを業として売買する行為は、法律上の「古物営業」にあたります。無許可で行うと3年以下の懲役または100万円以下の罰金(古物営業法第31条)の対象となるため、開業前に必ず確認しておきましょう。
必要なケース
- お客様から中古トレカを買い取って販売する(買取・転売)
- 他のショップや個人から仕入れた中古品を販売する
- フリマアプリ・ネットオークションで中古カードを仕入れて販売する
- カードの交換・下取りを業として行う
不要なケース(新品のみ販売)
- メーカーや問屋から仕入れた新品未開封パック・BOXのみを販売する場合
- 買取を一切行わず、国内卸・海外輸入の新品だけを扱う場合
ただし、将来の買取業務を見越して、開業当初から取得しておくことをおすすめします。
古物商許可の申請先と費用
古物商許可の申請先は、主たる営業所(店舗)の所在地を管轄する都道府県公安委員会です。実際の窓口は最寄りの警察署の生活安全課(または防犯係)になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請窓口 | 営業所所在地を管轄する警察署(生活安全課) |
| 申請手数料 | 19,000円(都道府県収入証紙で納付) |
| 標準処理期間 | 申請受理から約40日 |
| 許可証の有効期限 | なし(更新不要) |
申請に必要な書類一覧
個人事業主の場合
- 古物商許可申請書(警察署の窓口または都道府県警察のWEBサイトから入手)
- 住民票の写し(本籍記載・マイナンバー記載なし・発行から3か月以内)
- 身分証明書(本籍地の市区町村役場が発行するもの・発行から3か月以内)
- 誓約書(申請書に付随する書式・自署)
- 略歴書(過去5年間の職歴を記載)
- 営業所の写真(外観・内部・看板など)
- 営業所の賃貸借契約書のコピー(賃借の場合)
- URLの届出書(インターネット販売を行う場合)
注意点:「身分証明書」とは運転免許証やパスポートのことではなく、本籍地の市区町村が発行する公的証明書(禁治産者・準禁治産者・破産者でないことを証明する書類)です。
古物商許可の申請手順(ステップ別)
ステップ1:書類を揃える
まず管轄警察署の生活安全課に電話または来署し、申請書類一式の入手と必要書類の最終確認を行いましょう。書類一式の準備期間として、通常1〜2週間を見込んでおくと安心です。
ステップ2:警察署に申請
書類が揃ったら、管轄警察署の生活安全課に予約のうえ来署して申請します。都道府県収入証紙19,000円分をその場で購入・貼付して納付します。
ステップ3:許可証の交付(標準40日)
申請受理から標準処理期間は約40日です。開業予定日から逆算して、少なくとも2か月前には申請手続きを開始することを強くおすすめします。
許可証交付後は、営業所の見やすい場所に古物商プレート(標識)を掲示する義務があります(古物営業法第12条)。
古物台帳の記録義務とPOSでの管理
古物商として営業を開始したら、古物台帳(取引記録)の管理が法律上義務づけられています(古物営業法第15・16条)。個人から1点1万円以上のトレカを買い取る場合、相手方の本人確認(身分証提示)と記帳が必要です。
記録は最終記録日から3年間保存する義務があります。DMMマイカポスのようなトレカ専門のPOSレジシステムを活用すると、買取時の顧客情報・品目・金額をシステム上で一元管理でき、台帳管理の負荷を大幅に削減できます。
よくある質問
個人事業主でも古物商許可は取れますか?
取得できます。古物商許可は法人・個人を問わず申請が可能です。
オンライン販売だけでも古物商許可は必要ですか?
必要です。インターネットを通じて中古トレカを仕入れ・販売する行為も「古物営業」に該当するため、実店舗の有無に関わらず古物商許可が必要です。
まとめ
- 中古カードの買取・転売を行うなら古物商許可は必須(違反は刑事罰の対象)
- 申請先は管轄警察署の生活安全課、費用は19,000円(収入証紙)
- 書類準備から許可証取得まで最低2か月を見込んで逆算する
- 許可後は古物台帳の管理・本人確認・プレートの掲示が法的義務
- POSシステムを活用すると台帳管理の工数と記載ミスを大幅に削減できる